第7章 見積もりとベロシティ
ベロシティの計算
そのスプリントで完成したアイテムの見積もりサイズを合計する
未完成のアイテムはベロシティの計算に含めない
アイテム | ポートフォリオバックログ | プロダクトバックログ | スプリントバックログのタスク |
---|---|---|---|
単位 | Tシャツのサイズ | ストーリーポイント/理想日 | 理想時間/作業時間 |
いつ見積もりするか | ポートフォリオプランニング | プロダクトバックログのグルーミング | スプリントバックログ |
ポートフォリオバックログ
正式にはスクラムに含まれていない
作成する必要がある全てのプロダクトの優先順位付けされている
要件が完全に出揃っていなく、詳細もわからないので、Tシャツのサイズをもとにしたざっくりとした見積もりをする
PBIの見積もり方
見積もるときに使う重要な考え方
- チームで見積もる
- 開発チームを含めてみんなで見積もる
- 見積もりはコミットメントではない
- コミットメントにすると見積もりを増やそうとするメンバーと減らそうとするマネージャーとの間で堂々巡りになる
- 精度ではなく正確性を重視する
- 必要十分な労力をかけて大まかに見積もる
- 絶対サイズではなく相対サイズを使う
- 人間は絶対的により相対的にのほうが正確にできる
見積もりの単位
- ストーリーポイント
- あるチケットの何倍かの比較をして見積もる
- 理想日
- 人日を使って表す
- 理想日と実際にかかる日数は別
- 今日から始めるかもしれないし、一週間後から始めるかもしれない
- または、何日かに分割して作業するかもしれない
プランニングポーカー
手順
- POがPBIを一つ選び、その内容をチームに読みかせる
- 開発チームのメンバーはその内容について議論し、不明瞭な点があればPOに聞く
- 開発メンバーはそれぞれ個別に、自分の見積もりを表すカードを選ぶ
- 全員の見積もりが確定したら一斉に公開する
- 選んだ数字が同じなら、合意が得られたことになり、PBIの見積もりとなる
- バラバラな場合、更に突っ込んだ議論を行い、暗黙の全体や見解の相違を探し出す
- 最小と最大の見積もりをした人に、その見積もりの根拠を聞くことから始めることが多い
- 議論が終わったら、3.に戻って合意するまで繰り返す
ベロシティ
ベロシティの計算には、完了したものだけを含めて計算する
ベロシティがはチーム全体で常に検査と適応を続けていれば、ベロシティがどんどん伸びるとは限らない
ベロシティはある一定のところまで伸びるが、いずれ安定期に達する
ベロシティの大きさで生産性を判断してはいけない
もし、ベロシティの大きさで賞与などを決めてしまうと、PBIに対して大きく見積もることが増える
ベロシティはどれだけ正確に見積もりができていたのか、またチームないのでの改善がどの程度進んでいるのかのみに使う
ここまでの感想や実際の現場との差異
- 未完成の場合でも、ベロシティに今までどの程度まで完了したのかを出して含めていた
- PBIの見積もりがコミットメントになっている
- PBIの見積もり=スプリントプランニングでやっている弊害
- 今の組織体制を考えると自分の観測範囲では、理想日を使っても誤解がない気がする
- プランニングポーカーで見積もる前に、開発チームで議論をしないでPOに聞くことしかやっていない気がする
- ある程度前提が一致している場合ならこれでもいいのかもしてない